ウン十七歳の地図

ただのオッサンの日記です

LOST AND FOUND

大切なものは失くしてはじめてわかる。

よく聞く台詞だけど、本当にそうなんだね。

自分がその立場になるとやっとわかるんだ。

本当にそこいらに転がっているような話なんだ。

何回かはそんな経験があるはずなのに。

慣れることはないよね。

それが訪れると、身体でわかるんだ。

胸でわかる。

苦しくなるから。

うめいたりする。

バタバタ転がったりする。

失くした方はいつも苦しいよ。

大事なものを失くしたんだから、当たり前か。

時間が、苦しみを癒してくれるのもまた本当で。

それは、時間のある次元に存在することの恩恵のひとつなのかな。

でももしかして、失くしたと思っているものがずっとそばにあったんだとしたらどうだろう。

悲しむことなんてない。

ただ、理解してなかっただけなんだ。

失くすこと。

見つけること。

そのどちらもないんだ。

すべては俺等の周りに在る。

そう考えたらどうだろう。

ただ気づいていないだけなんだ。

ただ気づけばいい。

こころの何処かで俺達は知っているんだ。

今、苦しいのは、悲しいのは、その必要があるからなんだ。

ただそれだけさ。

だから、泣いたっていいんだ。

悪態をついたっていい。憎んだっていい。
引きこもったっていい。

好きにすればいい。

でも、俺は思う。

出逢いも別れもなく、すべては増えも減りもしない。

世界がそんな風に出来ているとしたらって。

少し想像してみるんだ。

大好きなあの人を想いながら。